こんにちは、abcデンタルクリニックです。

カルシウムは歯や骨に良いイメージがある方も多いのではないでしょうか。実際にカルシウムによって歯が強くなるのかどうか、お話ししていきます。

●歯の構造とカルシウム●

歯はエナメル質、象牙質、セメント質などの硬い組織から成り立っていますが、これらの組織はカルシウムや他のミネラルの存在によって強化されます。特にエナメル質はカルシウムの結晶であるハイドロキシアパタイトが主成分であり、歯を保護しています。このように歯や骨の機能や密度、強度を維持するためにカルシウムは欠かせない栄養素です。

●カルシウムとむし歯の関係●

カルシウムはむし歯を予防するために重要な役割を果たします。むし歯は歯の表面のエナメル質が酸によって溶けた結果起こりますが、本来は歯の表面が脱灰してもカルシウムとリン酸が歯質に戻っていく「再石灰化」によって歯の健康は維持されています。カルシウムが十分に摂取されていれば、歯の表面を強化し、むし歯のリスクを減らすことができるということです。

●カルシウムを効率よく摂取するには●

このようにカルシウムは歯の健康を守るためにも重要な栄養素でありますが、日本人においては男女ともに全世代でカルシウムが不足しているというデータもあります。その原因の一つがカルシウムの吸収率です。カルシウムは体内に吸収されにくい特性をもつため、食品によっては摂ったはずのカルシウムの7～8割が体外に排出されてしまうともいわれています。

カルシウムは牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品に豊富に含まれており、これらは吸収率が約4割と比較的高くなっています。できるだけバランスの取れた食事を心掛けるとともにカルシウムの吸収率にも注目し、カルシウムを効率よく摂取できるようにしましょう。

●まとめ●

今回は、カルシウムで歯は強くなるのかについてご紹介しました。カルシウムは歯を強くするために重要な栄養素であり、適切なカルシウムの摂取は、むし歯の予防や歯の健康維持につながります。日常生活の中でカルシウムの摂取を意識していきましょう。