2024.12.02
こんにちは、abcデンタルクリニックです。
妊娠中は身体だけでなく、歯や口腔内にもさまざまな変化が現れます。特に、ホルモンバランスの影響や体調の変化によって歯や歯ぐきにトラブルが起こりやすくなるため、いつも以上に注意が必要です。今回は、妊娠中に注意したい主な歯のトラブルについてご紹介します。
●妊娠性歯周炎●
妊娠中に最も多く見られる歯のトラブルの一つが「妊娠性歯周炎」です。妊娠中はホルモンバランスが大きく変化し、これにより歯ぐきが炎症を起こしやすくなります。歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きの際に出血したりすることが多くなるのが特徴です。妊娠性歯周炎を放置すると歯周病が進行し、歯を支える骨が損傷するリスクが高まります。さらに、重度の歯周病は早産や低体重児出産のリスクを増加させることも知られています。
予防策としては、妊娠中でも定期的に歯科検診を受けることが重要です。歯ぐきの状態をチェックし必要に応じてプロのクリーニングを受けることで、歯周病の進行を防ぐことができます。また、毎日の歯磨きやデンタルフロスの併用などで丁寧な口腔ケアを心がけましょう。
●つわりによる歯磨き不足●
妊娠初期に多くの妊婦さんが経験する「つわり」は、口腔ケアを難しくする大きな要因です。つわりで吐き気がひどい場合、歯磨き粉の味や歯ブラシを口に入れること自体が辛く感じられることがあります。その結果歯磨きが不十分になり、むし歯や歯周病が進行しやすくなることがあります。つわりがひどくて歯磨きが十分にできないと感じた場合は早めに歯科医師に相談し、できる範囲で適切なケアを取り入れましょう。
●親知らずの痛みや腫れ●
妊娠中は免疫力が低下するため、親知らずが原因で痛みや腫れが発生することがあります。特に親知らずが完全に生えていない場合、歯ぐきが腫れやすく、炎症を起こしやすくなります。親知らずが炎症を起こすと細菌が繁殖しやすくなり、さらに悪化すると強い痛みや膿が出ることもあります。
親知らずを治療するタイミングとしては妊娠の安定期(4~7ヶ月)が望ましいとされていますが、急性の痛みや感染症が発生した場合は早めに歯科医師に相談し、適切な処置を受けることが大切です。
●まとめ●
妊娠中は、身体の変化に伴って歯や口腔内にもさまざまなトラブルが起こりやすくなります。定期的な歯科検診や適切なケアを心がけ、健康な口腔環境を保ちましょう。
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