2025.07.01
こんにちは、abcデンタルクリニックです。
日本人の約8割がかかっているといわれる歯周病。食後の歯磨きやデンタルフロスの使用など、日々のセルフケアに努めている方も多いと思います。しかし最近、「肥満の人は歯周病になりやすい」という情報を見聞きしたことはありませんか?今回は、肥満と歯周病の意外な関係についてご紹介します。
●肥満が歯周病を悪化させる3つの理由
・慢性的な炎症
肥満の状態では、体内で炎症性サイトカイン(TNF-αやIL-6など)が増加し、体が常に軽い炎症状態にあります。この影響が歯茎にも及び、歯周病が進行しやすくなります。
・インスリン抵抗性
肥満によってインスリンの働きが低下し、血糖値が高い状態が続くと、糖尿病のリスクが高まります。そして糖尿病と歯周病には強い相互関係があり、どちらかが悪化するともう一方も悪化しやすくなるのです。
・免疫力の低下
肥満により免疫機能が低下すると、歯周病菌に対する体の防御力が弱まり、歯周病が進行しやすくなることが知られています。
●体重の増加傾向にも注意
たとえBMIが25未満で「肥満」とはいえなくても、体重が増加傾向にある方は要注意です。特に、以下のような変化が見られる方は、歯周病のリスクが高まっているかもしれません。
・短期間で体重が急に増えた
・運動する習慣がなくなった
・食生活が糖質や脂質に偏ってきた
・夜更かしや不規則な生活が続いている
これらの生活習慣の乱れが、体の代謝バランスを崩し、口腔環境にも悪影響を与えます。
●減量で歯周病リスクも改善?
体重を適正に戻すことで炎症性物質の分泌が減少し、歯茎の炎症も抑えられると考えられています。加えて、減量の過程で「バランスの取れた食事」や「定期的な運動」など、健康的な生活習慣を意識するようになれば、それ自体が歯周病予防にもつながります。
●歯周病を防ぐための3つの習慣
歯周病対策には、以下のような習慣が効果的です。
・正しいセルフケアの実践
毎日のブラッシングだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスの併用が重要です。
・定期的な歯科検診の受診
最低でも3カ月~半年に一回は歯科検診を受け、プロの目でチェックしてもらいましょう。
・生活習慣の見直し
禁煙はもちろん、十分な睡眠、ストレスの軽減、バランスの取れた食生活も歯茎の健康を守る大きな要因となります。
●まとめ
肥満と歯周病には、見逃せない関係があります。歯ぐきの腫れや出血などの症状がある場合は、体のサインかもしれません。日々のセルフケアとともに生活習慣を整え、お口の健康を守りましょう。
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