2022.03.14
虫歯の進行度による症状の違いについて
むし歯の分類には、より専門的な「ICDAS」というものがあります。
こんにちは、abcデンタルクリニックです。
歯科検診の時に先生が「C1」「C0」などと言って歯の状態をチェックしているのを聞いたことがあると思います。
患者さんに虫歯があります、と伝えると「痛みもないのに虫歯なの?」と驚かれた様子で返答されることがあります。
虫歯には進行度があるので、進行度合いによって症状も治療法も違います。
虫歯の進行度は、基本的にC0→C1→C2→C3→C4といった5段階に分類されます。
「C」というのは「カリエス」の略でその頭文字の「C」で虫歯を表現していて、数字が高くなるにつれて虫歯が進行していることを表します。
それでは虫歯の段階ごとの虫歯の進行度と、症状について説明していきます。
【C0】
初期虫歯の状態で、見た目には着色や白濁があります。
C0の状態では、症状はないので歯科検診で見つかることが多いです。
正しい歯磨きや、フッ素塗布などで再石灰化を促し歯を健康な状態に回復させることができる要観察歯です。
【C1】
エナメル質の内側からカルシウムなどのミネラルが溶けはじめ、脱灰(だっかい)している状態です。見た目には歯の表面に小さな穴や引っ掛かりが出ていて、茶色や黒のような色をしています。この段階でも痛みが出ることは少ないので、経過観察、もしくは少し削って詰め物で治療をします。
【C2】
エナメル質の下にある象牙質にまで虫歯が進行している状態で、冷たいものでしみる、痛いなどといった症状が出ています。象牙質はエナメル質に比べて柔らかいため、進行が早いので早めに治療をしなければなりません。神経を保護するお薬を詰めて様子をみて、レジンを詰めるか、型取りをしてインレーという部分的な詰め物で対応します。
【C3】
象牙質の先の「歯髄」にまで達している虫歯で、何もしなくても激しい痛みがあるケースが多いです。虫歯がここまで進行してしまうと痛みに耐えられず歯科を受診する方が多いでしょう。麻酔をして神経を取り除く処置が必要になっている状態です。炎症がひどく出ている時は麻酔が効きづらくなっていることがありますので要注意です。
また激痛によって神経が死んでしまうケースがあります。その場合は痛みが治まりますが、歯肉まで炎症が広がることがあるので早めの治療が必要です。
【C4】
虫歯によって歯が溶けて根っこだけになった状態で、痛みがなくなったからと放置すると根っこの先にある菌によって膿がたまり再び激しくい痛むようになります。ここまでの状態になると歯を残すことは非常に困難で、抜歯になるケースがほとんどです。
虫歯は放置すればするほど悪化するので、自然治癒することはありません。
また虫歯の進行度が進むにつれて治療に痛みを伴い、時間もお金もかかってしまいます。
そうならないために日頃の歯ブラシなどのセルフケアと、歯科医院での定期検診がとても重要になります。
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